Tuberculinumレメディは、結核感染した肺組織や痰から得られた結核菌を滅菌して純水に溶かしたものを原料としています。
牛の結核菌M.bovis。
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こんな牛です。
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結核に感染したヒトの痰。
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Tuberculinumレメディは、ウシのリンパ腺組織（ボウム＝Tuberculinum Bov.）からとったものと、結核感染者の肺組織や痰からとったもの（コッホ＝Tuberculinum (Koch)）があります。
普段、私たちホメオパスが使用しているのは実は『牛』の方です！！
主症状
●絶えず変化を求める
●イライラしやすい気質
●ロマンチックな性格
●呼吸器疾患にかかりやすい
●新鮮な空気を欲する
ひとことで言うと、
落ち着きのない人。
（いつもソワソワ貧乏ゆすりしているような、と言う意味ではなく、『人生』という長いスパンにおいて落ち着きのない人です。）
結核菌のレメディなので、結核の家族歴があるととりあえずこのレメディを処方するホメオパスが多いですが、ケントは「ちゃんと体質レメディとして扱え！！全体像を考えろ、ばかやろー！」と言っています（ごめんなさい。ちょっと話を面白くしています）。
「締切に追われ、パンとワインとタバコで暮らす消耗的な知的ロマン主義の作家」
というのがTuberculinumのイメージですが、
このイメージと上記の主症状だけでケースにあたるとレメディ選びを 失敗 します。
刺激を求めるタイプなので仕事やパートナーや住居を頻繁に変えたがる、というのが定説ですが、
実際には真面目な日本社会の中にごく自然に馴染んで、
「飽きっぽいですよー」とか言いながら、それほど派手な動きをしていないTub.の人も多いです。
Tub.は知的好奇心が旺盛なタイプです。
同じく知的なタイプにはSulphurやLycopodium、Kaliがあげられます。
知識はSulphurの初恋そのものです。夢中になり情熱的に追い求めます。
Lycopodiumは知識そのものよりも知識を披露することによって得られる賞賛に興味を抱きます。
Kaliの知識は「深さ」よりも「網羅」「徹底」という言葉がしっくりきます。
これらのレメディに比べるとTub.の知識は『浅く』『広い』ものです。
興味深いものが現れるたびに心に羽が生えてしまいます。
Tub.の感触は内的な “渇き” です。
Tub.は経験、そして刺激に飢えています。
この “渇き” が外部への欲求（知的好奇心、旅行への欲求等）につながるのです。
Nat-m.のように抑圧的でも閉鎖的でもありません。
どろっとした感情から解放されており、「飄々」というか「超然」といった雰囲気もあります。
人や物事に深い愛着はあまり持ちません。
過去を振り返らず、いつも「何か新しいこと」に目を向いている人です。
常に退屈から逃げているような人で、落ち着いて安定した生活に恐怖を感じます。
体格などPhosphorus（フォスフォラス）と似ていますが、
Phos.よりも欲求が強く攻撃的な面を持っています。
率直で明るいタイプですが、Phos.のような無邪気さはありません。
旅行好き、変化を求める、といった面ではCarcinosin （カシノシン）ともかぶりますが、
Carc.はもっと情緒的で（そしてAuthority（権威）に感受性があるのが特徴）、Tub.はロマンチックではありますが感情的にそれほど敏感ではありません。
初めてTub.の女性をセッションした時には全体像が全然つかめなく、身体症状のみで分析しました。
特徴的だったのは以下の二つ。
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★鳥が怖い。
『Mind-Fear-birds: aesc. Apis. bufo. calc-ar. gels. ign. kali-c. Nat-m. ph-ac. tub.』
★症状が酷くなる2年前から目の中に稲妻が頻繁に見えた。
マテリアメディカのシノプティックのTub.項目には『Preced by blindness or zigzag flashs.（先行して失明やzigzag flashsが起こる）』と載っている。
戸惑いながらもクライアントにTub.のレメディの200cをあげたところ、主訴である眩暈や鬱傾向がこの一粒で消えました。
Tub.の方はドライな感覚の持ち主です。明晰ですが繊細ではありません。
とらわれている感情が見えてこないので「全体像がつかみづらい」と感じられるのでしょう。
