原料は『淋菌 Neisseria gonorrhoeae』で、
淋病に罹った男性患者の尿道からの排出物を純粋な水で希釈、振とうしてレメディーを作ります。
・・・と説明すると、大抵のクライアントはレメディ摂取に抵抗を示すのですが、
このレメディほど、ホメオパスから見て魅力を感じるものはないでしょう。
古いマテリアメディカにはこのレメディが一辺倒で乏しい情報量でしか説明されていないことにより、
しばしば体質レメディとして見逃されることが多くあります。
Medorrhinum(メドライナム)の気質は、内向的から外交的、親切から残酷、知的で理性的から感情的で直感的、というように両極端に幅広く行動する人です。
人生に対して貪欲で、その結果、経験豊富で熱狂的な冒険家となります。
自分の欲望にそれほど執着しているわけでもなく、柔軟で楽天家でもあります。
実はこのタイプの人は親しみやすく自信家のLycopodium(ライコポディウム)と似ています。
Lyc.と同じく知的なのですが、より情が深く、そして重要なのは熱感(情熱、怒り、欲望、勇気)があるということです。
痛風患者である知人(50歳男性)がこのMed.(メドライナム)に非常に良く反応して、
1Mを3回で「痛風を克服した」と言い切るまで体調が改善しました。
我が家の愛猫の『ももこ』もこのレメディがマッチして酷かった嘔吐癖が改善しています。
この二人(一人と一匹)に共通しているのは、両方ともLyc.(ライコポディウム)にもそこそこ反応したということです。
「Lyc.にしてはもう少し熱感があるな・・・」と感じたのが、Med.をチョイスしたきっかけでした。
Med.の成熟したおおらかな性格は顔つきにも表れます。
唇はふくよかで、繊細さと好色さを反映した官能的な顔つきといってよいでしょう。
(ホメオパスのフィリップス・ベイリー氏の見解を参考にしています)
特徴的なMed.の外観を持っているのは、カルト映画『ロッキー・ホラー・ショー』でのティム・カリー。
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日本人ではこれは私の独断と偏見で『桂春団治』。
天才的な巧みな話術で、戦前の上方落語界のスーパースター的存在であった人です。
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いわゆる関西の俗に言う破滅型天才芸人の代表!!
借金・女遊び・酒乱が高じた振る舞いが常に話題となった人物で、
魅力的かつ破天荒な人柄は人々に愛され、芝居・歌謡など伝説として語り継がれています。
どうしてこの上記2名をMed.の典型として挙げたかというと、
実は私がこのレメディをプルービング目的で摂取した時に、
「さぁ、これから舞台だ!」と、上の写真のティム・カリーのような奇抜な格好(水着のようなセパレートの上下にガーターベルトをして首には白の毛皮のファー)で、
いざ舞台に上がってみると、なんとそこは高座(寄席の舞台)で着物を着て扇子を片手にしていた・・・という夢を見たからです。
何かしらレメディと波長が合うとプルービングでこのような啓示的な夢をみることがあります。
(反応は夢だけで特に心身には変化はありませんでしたが。。。)
真面目な日本人には少ないタイプでしょうが、
人情の厚い(熱い)関西人には比較的多く見られるかもしれません。